浮遊微小粒子用の検出システム
专利摘要:
本発明は、気体中に浮遊する粒子の検出システムに関する。この検出システムは、粒子上に誘起された静電荷の力を使用して、気体から集塵面上に粒子を集塵するように構成された静電集塵器を備える。この検出システムはまた、静電集塵器に結合され、粒子を検出するためにビームを用いて粒子を探査するように構成された光プローブを備える。静電集塵器の本体は、ビームが光プローブから集塵面に進むことを可能にする幾何学的形状を有する。 公开号:JP2011506911A 申请号:JP2010512165 申请日:2008-06-10 公开日:2011-03-03 发明作者:ドゥーセット,ルーク,ディー;トリップ,カール,ピー;ニネス,ブライアン,ジェイ 申请人:オーラノウ、スペクトラル、サルーシァン、インク;ユーニヴァーサティ、アヴ、メイン、システィム、ボード、アヴ、トラスティーズ; IPC主号:G01N15-06
专利说明:
[0001] 現在、軍事防御および本土防衛において、浮遊微生物および生物戦争兵器(biowarfare agents)を識別し定量化することのできるセンサおよび検出システムが非常に必要とされている。さらに、産業活動によって生成される浮遊微小粒子を監視することは、個人および公共の環境において永続的な関心事である。一般に、細菌胞子および真菌胞子は、エアロゾルとして空中に存在する主な微生物である。少量のバイオエアロゾルを確実に検出し識別するために、リアルタイム検出システムは、高感度であることと、潜在的な脅威になる原因物質と環境内に存在する妨害物質とを区別できることの両方を示す。] [0002] 完全なバイオエアロゾル検出システムにおいて、4つの基本的な構成部品は、トリガ(trigger)、集塵装置(collector)、検出器、および識別装置である。トリガは、微粒子バックグラウンド(particulate background)内の変化を判定し、システムの残りの構成部品の動作を開始する。生物兵器の有効致死量は極めて低いので(炭疽菌においては8,000〜10,000個の空気感染胞子)、集塵装置は必要な構成部品である。検出器は、粒子が生物由来であるかどうかを判定し、識別装置は、生物兵器(biological agents)のタイプを具体的に識別する。したがって、リアルタイム検出システムは、同じ機器内でサンプリング/濃縮と識別の両方を実施する。] [0003] 「Realtime Detection and Identification of Airborne Microorganisms Using Infrared Spectroscopy」と題する、Orono Spectral Solutions, Inc.公告の要約書では、浮遊微生物を集塵するための静電集塵器と、微生物を検出し識別するための赤外線分光計とを結合する検出システムが開示されている。] [0004] 「Reagentless and Realtime Detection of Airborne Microorganisms」と題する、Lynntech, Inc.公告の要約書では、再使用可能な赤外線透明結晶上に直接生物兵器(biological agents)および胞子を取り込み予備濃縮するために静電集塵を使用し、続いて赤外分光キャラクタリゼーションを使用する、検出システムが開示されている。] [0005] 「BiologicalAerosol Particle Detector and Method Having an Electronic Pulse Detection Means」と題する米国特許第5,254,861号は、生物学的浮遊微小粒子を検出するシステムを請求する。このシステムは、まず低エネルギー放射で各粒子をイオン化し、次いで、これらの粒子を帯電した2枚の導電板の間に通す。一実施形態では、赤外線レーザ・ダイオードおよびフォトダイオードを追加して、粒子荷電およびドリフト速度に基づいて生物学的粒子を特徴付ける。] [0006] 浮遊微小粒子向けの改善された検出システムを実現するならば望ましい。] [0007] 本発明は、気体中に浮遊する粒子の検出システムに関する。この検出システムは、粒子上に誘起された静電荷の力を使用して、気体から集塵面上に粒子を集塵するように構成された静電集塵器を備える。この検出システムはまた、静電集塵器に結合され、粒子を検出するためにビームを用いて粒子を探査するように構成された光プローブを備える。静電集塵器の本体は、ビームが光プローブから集塵面に進むことを可能にする幾何学的形状を有する。] [0008] 一実施形態では、静電集塵器は、第1および第2の電極を備える。具体的には、一実施形態では、電極の片方または両方が、集塵面上の規定領域内で粒子が堆積する構造を有する。より具体的には、この規定領域は、プローブ・ビームの断面領域に実質上一致する。] [0009] 他の実施形態では、検出システムにより、粒子の連続的または半連続的な、集塵および検出が可能になる。具体的には、一実施形態では、集塵面は、集塵と検出が空間的に結合しないように静電集塵器本体から分離されている。他の具体的な実施形態では、集塵面は、粒子の集塵と検出が集塵面に沿って互いに異なる区間で実行できるように静電集塵器本体に対して移動可能である。] [0010] 各添付図面に照らして読むと、好ましい実施形態の以下の詳細な説明から、本発明の様々な態様が当業者には明白になるであろう。] 図面の簡単な説明 [0011] 静電集塵器の平行板集塵装置および赤外線(IR)プローブを備え、粒子を検出するためのIRビーム反射・吸収モードを使用する、本発明による検出システムの図である。 静電集塵器のワイヤ/グリッド集塵装置およびIRプローブを備え、粒子を検出するためのIRビーム反射・吸収モードを使用する検出システムの図である。 静電集塵器の平行板集塵装置およびIRプローブを備え、粒子を検出するためのIRビーム伝送モードを使用する検出システムの図である。 光プローブ、および集塵面用に回転テープを使用する静電集塵器の集塵装置を備える検出システムの図である。 本発明による検出システムで使用するための静電集塵器の集塵装置の斜視図である。 本発明による検出システムで使用するための静電集塵器の集塵装置、およびこのシステムで集塵し検出する生物学的粒子を含むエアロゾルを生成するための関連装置の斜視図である。] 実施例 [0012] 本検出システムは、気体中に浮遊する多くの様々な種類の粒子を集塵し検出するのに適している。一実施形態において、検出システムではエアロゾルを使用するが、このエアロゾルは、気体中に浮遊する極めて小さな粒子または微粒子からなる。微粒子には、多くの様々な由来物質を有することがある。たとえば、微粒子は、産業活動から生じることがあり、または生物学的な由来物質から生じることもある。一実施形態では、検出システムは、有機粒子または無機粒子を含め、エアロゾル化されたどんな粒子をも検出することができる。生物学的微粒子のいくつかの例には、浮遊微生物および生物戦争兵器が含まれる。細菌胞子および真菌胞子は、エアロゾルとして空中に存在する主な微生物である。いくつかの具体例は、炭疽菌の胞子およびbacillus globigiiの胞子である。気体は、微粒子を浮遊させるのに適した、空気もしくは他の任意の気体、または複数種の気体の混合物とすることができる。] [0013] この検出システムは、粒子上に誘起された静電荷の力を使用して、気体から集塵面上に粒子を集塵するように構成された静電集塵器を備える。従来の静電集塵器は当技術分野でよく知られており、したがって、その構造および動作の詳細について、ここでは説明を繰り返さない。基本的に、静電集塵器は、浮遊微小粒子を帯電させ、それらを強い電界にさらし、次いで静電引力によりそれらを集塵面上に集塵する。多くの実施形態では、相隔たる電極間に電界が形成され、各電極のうちの1つの電極に粒子が引き寄せられる。たとえば、電極のうちの一方の電極を帯電させ、他方の電極を設置してもよく、または各電極を互いに逆極性に帯電させてもよい。様々なタイプの静電集塵器のいくつかの例には、プレート集塵器、現代の工業用静電集塵器、および湿式静電集塵器が含まれる。1段式の静電集塵器は、同じ段で各粒子を帯電させるとともにそれらを集塵するが、2段式の静電集塵器は、第1段で各粒子を帯電させ、第2段でそれらを集塵する。] [0014] この検出システムはまた、静電集塵器に結合され、粒子を検出するためにビームを用いて粒子を探査するように構成された光プローブを備える。光プローブの構造および動作は当技術分野でよく知られており、したがって、ここではその説明を繰り返さない。本明細書に記載の通りの働きをすることができるどんなタイプの光プローブも、検出システムの一部として使用することができる。たとえば、一実施形態では、光プローブは、近赤外、中赤外および遠赤外プローブ、紫外領域から近赤外領域のレーザを使用するラマン・プローブ、紫外光プローブ、可視光プローブ、蛍光プローブ、テラヘルツ光プローブ(terahertz light probe)、ならびにレーザ・プローブから選択される。具体的な実施形態では、光プローブは、赤外線分光計などの赤外線プローブである。一実施形態では、光プローブは、検出された粒子を識別することができる。光プローブは、検出および/または識別の機能をうまく進めるための装置またはシステムを備えてもよく、またはそれらに結合されてもよい。たとえば、光プローブは、フーリエ変換などの線形演算子、または分散ベースもしくはレーザ・ベースのシステムに結合されてもよい。] [0015] 静電集塵器の本体は、ビームが光プローブから集塵面に進むことができるような幾何学的形状を有する。これは、任意の適切な方式、たとえば従来の静電集塵器の幾何学的形状を修正することによって遂行することができる。一実施形態では、この幾何学的形状により、ビームは、光プローブから集塵面に直接進むことができる。以下でより詳細に説明するように、ビームは、集塵面上において、反射モードまたは伝送モードで粒子を探査することができる。一実施形態では、静電集塵器および光プローブの構造体は、協働して粒子のリアルタイム検出または近リアルタイム(near real−time)検出を可能にする。より具体的には、従来の静電集塵器の幾何学的形状を修正して、リアルタイムまたは近リアルタイムで、光検出法を用いて集塵面を直接探査することができるようにしてもよい。] [0016] 静電集塵器は、ビームが光プローブから集塵面に進むことができるような任意の適切な幾何学的形状を有することができる。一実施形態では、幾何学的形状には、ビームが本体を通り抜けまたはその周りを進むことができるアクセス構造体(access structure)が含まれる。アクセス構造体のいくつかの例には、本体内の窓またはスクリーン、およびビームが中を通り抜けて進むことのできる本体内の固体材料が含まれる。他の実施形態では、静電集塵器の本体は、ビームが集塵面に進むことができるような形状または外形になっている(throughput matched)。] [0017] 様々な静電集塵器の幾何学的形状が図1〜4に示してあるが、これらの図では、反射モードまたは伝送モードにおいて、集塵された粒子の光学分析がどのように実行できるのかが示してある。] 図1 図2 図3 図4 [0018] 図1には、静電集塵器12を備える検出システム10が示してある。静電集塵器の本体は、平行板の形で第1の絶縁体14および第2の絶縁体16を備える。各絶縁体は、磁器、アルミナ、またはシリカなど、任意の適切な電気絶縁材料から作製される。] 図1 [0019] 静電集塵器はまた、各絶縁体の内部に取り付けられた第1の平行板電極18および第2の平行板電極20を備える。第1の電極は接地され、第2の電極は帯電される。図に示した実施形態では、第1の電極18は、静電集塵器の集塵面の役割を果たす集塵電極である。集塵電極としては、事実上任意の金属(たとえば、金、アルミニウム、銅、銀、鉄、白金、パラジウムなど)、合金(たとえば、鋼、インジウム・スズ酸化物)、または金属被膜の誘電体材料(たとえば、ポリマー、プラスチック、セラミック)を利用して、IR信号の損失を最低限に抑えながら高い集塵効率および反射効率を達成することもできる。] [0020] 浮遊帯電粒子を伴う空気流22は、各絶縁体間および各電極間を流れる。空気流中の粒子は、任意の適切な方式(図示せず)、たとえば、コロナ、UV、核放射線、もしくは摩擦帯電で、または化学反応を用いて帯電されている。各電極間の電圧バイアスにより、荷電粒子24は、空気流から沈降し、集塵電極18の内部表面上で濃縮される。] [0021] 検出システムはまた、静電集塵器に結合された赤外線分光計26を備える。一実施形態では、赤外線レーザを使用することもできる。赤外線分光計は、赤外線ビーム28を送出して、集塵電極18の表面上の集塵された粒子24を探査する。絶縁体16は、ビーム28が赤外線分光計から集塵電極18の表面に直接進むことができるようになる窓30の形で、アクセス構造体を備える。一実施形態では、低検出限界を達成するために信号対雑音比を最適化するように、集塵電極の表面の領域はビームの断面領域にスループット整合している(throughput matched)。] [0022] ビーム28は、集塵電極18の表面に触れるが、集塵された粒子24の種類に応じて、それらの粒子に吸収される程度が異なる。次いで、このビームは、集塵電極で反射し、窓を介して赤外線分光計の検出器へと戻る。この反射・吸収赤外分光法を使用して、集塵された粒子を識別する分光写真を生成する。通常、このタイプの分光法を使用するとき、ビームは、相対的に高い入射角で集塵電極から反射する。] [0023] 図2には、静電集塵器42を備える検出システム40が示してある。静電集塵器の本体は、板の形の第1の絶縁体44を備え、中心部分にくびれを有する板の形の第2の平行絶縁体46を備える。第2の絶縁体の中心部分は、ビームがそこを通って進むことのできる窓48を有する。] 図2 [0024] 静電集塵器は、接地されている第1の板電極50を備える。第1の電極は、集塵電極の役割を果たす。静電集塵器はまた、帯電している第2の電極52として、ワイヤまたはワイヤ・グリッドを備える。ワイヤ52の存在は、赤外線ビーム54の一部分を遮ることになるが、十分に細いワイヤを利用することにより、この影響を無視することができる。このタイプの構造体の利点は、ワイヤ52と集塵電極50との間に生成される高度に局所化された電界により、粒子をより小さな領域に集塵することができ、そのことにより、この領域が赤外線ビームとスループット整合しているときに、より低い検出限界を容易にすることである。] [0025] より具体的には、検出システムの一実施形態では、電極のうちの少なくとも1つの電極が、集塵面上の規定領域内で粒子が堆積する構造を有する。たとえば、電極の片方または両方は、集塵面上の規定領域内で胞子の堆積を可能にする、単一ワイヤ、グリッド、または複数の単一ワイヤの任意の構成でもよい。1つまたは複数の電極は、小さい領域たとえば約5cm2以下の領域への、粒子の集塵を容易にする任意の構造を有することができる。1本もしくは複数本のワイヤまたはグリッドに加えて、他の実現可能な構造体の例には、針、配列された複数の針、ナイフ・エッジ、または1つもしくは複数の円筒が含まれる。] [0026] この電極構造の目的は、各電極間の電界を強め、局所化して、集塵面上のより小さく高濃度の領域への粒子の集塵を容易にすることである。この集塵領域が、光プローブ・ビームとスループット整合しているとき、Beer−Lambertの関係式に従って、同じ質量の試料については、領域が低減するにつれて検出信号は増大する。] [0027] 上式で、εは材料の吸光係数であり、一定である。したがって、集塵された粒子をより小さい領域に濃縮し、この集塵領域と光プローブ・ビームとをスループット整合することにより、同じ量の粒子に対してより大きな信号を生成し、それにより、検出システムが実現する総合的な検出限界が効果的に低減する。] [0028] やはり図2を参照すると、浮遊帯電粒子を伴う空気流56は、各絶縁体間および各電極間を流れる。各電極間の電圧バイアスにより、荷電粒子は、空気流から沈降し、集塵電極50の内部表面上で濃縮される。] 図2 [0029] 検出システム40はまた、静電集塵器42に結合された赤外線分光計56を備える。赤外線分光計は、赤外線ビーム54を送出して、集塵電極50の表面上の集塵された粒子を探査する。このビームは、第2の絶縁体46内の窓48を介して進む。ビームは、集塵電極の表面に触れるが、集塵された粒子の種類に応じて、それらの粒子に吸収される程度が異なる。次いで、このビームは、集塵電極で反射し、窓を介して赤外線分光計の検出器へと戻る。集塵された粒子を識別する分光写真が生成される。] [0030] 図3には、集塵領域内の赤外線窓66および68上に配置された、赤外線を透過する薄い金属膜の電極62および64を利用する、第3の検出システム60が示してある。電極62は集塵電極である。十分に薄い金属膜は、赤外線ビーム70を著しく減衰させることはなく、ビームは、金属膜/窓システムを通り抜けて伝搬する。この構成では、図に示すように、平行板集塵装置を介してサンプリングすることにより、集塵された粒子の赤外線伝送スペクトルを絶えず取得することができる。この設計の利点は、その簡潔さ、および電極間の短い動作距離にある。以前の設計のように、この検出システムは、第1の絶縁体72および第2の絶縁体74を備える。分散した帯電粒子を含む空気流76は、各絶縁体間および各電極間を流れる。] 図3 [0031] 連続的(または半連続的)な集塵および検出では、集塵された粒子で集塵面が十分に汚染されたときに、その集塵面を清浄にするために、固定された電極集塵板は何らかの形での動作中断を必要とすることがある。図4には、集塵面が、固定されていないが、集塵および検出をテープに沿った互いに異なる区間で行うことを可能にする回転テープ82から成る、検出システム80が示してある。テープ82は、供給ロール84から繰り出され、受取りロール86に引き込まれる。テープは、任意の適切な材料、たとえば、薄い金属(たとえば、アルミニウム、鋼など)、マイラー、または本質的に巻き付けることのできるどんな材料とすることもできる。テープの所与の区間に対する集塵期間は、所定の固定期間、または新規区間での動作を開始する前に検出信号中の変化をリアルタイムに監視することのいずれかに基づくことになる。静電集塵器の構造は、動作電極の1つとして働くテープを含むこともでき、またはテープは、平行板、ワイヤ/板、もしくはワイヤ/ワイヤ設計である各電極間を通過することもできる。図に示した実施形態では、テープ82は、板電極88とワイヤ電極90の間を通過する。集塵された粒子の光学分析は、集塵中に遂行することもでき(図4に示すように)、または、テープが新規区間での動作を開始したら、異なる位置で集塵領域から分離することもできる。集塵板の汚染を解決すること、および半連続的な集塵および検出ができるようにすることに加えて、集塵テープは、集塵された粒子の物理的な保管庫としても働き、これらの粒子は、後の妥当性確認試験において再処理することができる。] 図4 [0032] より一般的には、一実施形態では、検出システムは、集塵と検出が空間的に結合しないように静電集塵器本体から分離されている集塵面を備える。一実施形態では、集塵面は、粒子の連続的または半連続的な集塵と検出が、集塵面に沿って互いに異なる区間で実行できるように静電集塵器本体に対して移動可能である。たとえば、静電集塵器本体に対して移動可能な、回転テープ、回転ディスク、移動可能な板、または任意の他の構造体など、任意の適切な移動可能な集塵面を使用することができる。集塵および検出が同時に生じることがあり(連続検出)、所与の集塵領域が十分に汚染されると、集塵面が「清浄な」領域に移動する。または、移動可能な集塵面が、集塵された試料を集塵領域から別個の検出領域に移動させるように、集塵と検出は空間的に結合していなくてもよい(半連続)。] [0033] 実験例(EXPERIMENTAL) プロトタイプ・デザイン エアロゾル化した胞子を濃縮するために、図5および図6に示す静電集塵器(ESP)の集塵セル100を設計し組み立てた。この具体的な設計において、集塵領域は、それぞれ1インチ2の1組の取外し可能な平行板102および104からなる。板間のギャップは、0インチ〜1インチの間で調整可能であった。研磨したステンレス鋼板および電極ピンをセル・ハウジングの残りの部分から絶縁するために、テフロンのシートおよびチューブを使用した。このセル・ハウジングはまた、ステンレス鋼で構成され、試験中は接地されている。噴霧器108をセルの入口110に接続して、セルを介したエアロゾルの流れを確実にするために、接地された導電性シリコン・チューブ106を使用した。局所化された帯電領域が成長し、場合によっては意図しない集塵場所として働くことを防止するために、導電性チューブおよびセル・ハウジングは接地された。議論してきたすべての結果について、集塵の後に集塵板を取り外すこと、およびそれらの集塵板を、MCT検出器を有する中赤外ラボ分析装置(ABB FT−IR FTLA2000)に取り付けられたR−A光学アセンブリに配置することにより、取外し可能な集塵板の反射・吸収(R−A)IRスペクトル分析を実行した。] 図5 図6 [0034] バイオエアロゾルの生成および供給システム 図5には、上ブタを外した状態のESPセル100を示す差込み図を伴う、我々の実験で利用したバイオエアロゾルの生成および供給システム全体が示してある。試験エアロゾルが生成され、クラスIIIのグローブ・ボックス(Labconco Model 50350)内に収容された。胞子のエアロゾル化のために、3jet Collison噴霧器(neblizer)108(BGI、Waltham、MA)を利用した。この噴霧器は、3〜21LPMの範囲の空気流を生成することができる。試験目的のために、ユタ州の米軍生物化学兵器実験所(Dugway Proving Grounds)から得たBG胞子を噴霧器で使用した。ESP集塵セルに流れ込むエアロゾル化した胞子の流れの相対湿度(RH)を制御するために、インライン拡散乾燥機112を組み立てて供給システムに追加した。我々の結果では、RHを制御することにより、ESPセルの集塵効率に著しく影響を及ぼすが、これらの結果を以下のセクションで議論する。グローブ・ボックスはまた、高電圧(HV)および圧縮空気フィードスルーのポート(compressed air feed−through ports)を備えるように修正した。高電圧用途については構内電源(ニュージャージー州のGlassman High Voltage)を使用した(図示せず)。この電源は、定格電流15mAで+5kVを生成することができる。高電圧接続部114を介して、この電源をESPセル100に接続した。] 図5 [0035] BG胞子でのESP集塵セルの実現可能性試験 BG胞子での試験結果では、集塵板への胞子取込みと、0V(対照)および2.5kVの電圧との関係を示した。両方の実験において、脱イオン水内の600ppm(質量)のBG胞子を乾燥空気で噴霧して、3LPMの流速のエアロゾルを生成し、これを、ほぼ45分間ESP集塵器に通した。集塵した後に、取外し可能な集塵板をESPセルから抜き取り、IRスペクトル分析のために反射・吸収(R−A)光学アセンブリに配置した。集塵板の光学顕微鏡検査も実行し、0Vで動作している板と比較して2.5kVで動作している板上では、サイズがほぼ1μmの胞子が容易に観測された。2.5kV試験では、接地板と高電圧板の両方にほぼ等しい量で胞子が集塵され、このことは、ほぼ等しい個体数の正および負に帯電した胞子がセルに流れ込んでいることを示していた。約1650cm−1でのアミドIバンドにおける別個の実験で得られた吸光係数を使用することにより、スペクトルは、集塵板上でのほぼ4×107個/cm2の胞子に対応した。] [0036] ESP集塵効率への相対湿度の影響 集塵効率に対するRHの影響を試験するために、2つの別個の試験条件すなわち拡散乾燥機を用いるか用いないかの条件で、ESP集塵器を2.5kVで動作させ、結果として、ESP集塵器内で、それぞれほぼ35%および>60%のRHが得られた。両方の試験において、BG胞子の原液をエアロゾル化して、45分間、3LPMの流速を生成した。拡散乾燥機を備えることにより、集塵された胞子の量が大幅に増大し、集塵効率を計算すると、乾燥機を使用したときには10倍に増大した。] [0037] 胞子集塵対印加電圧 エアロゾル化したBG胞子のESPセル集塵を様々な印加電圧で実行して、平行板セル設計における集塵効率で電圧の影響を求める。各試験について、他のすべての集塵パラメータは一定に保持された(たとえば、流速が3LPM、集塵時間が30分、板間のギャップ間隔が5mmであり、すべての試験で同じ原液を使用した)。0kV、2.5kV、および4.5kVで実施された3つの別個の試験について、HV板からRA−IRスペクトルが得られた。これらの試験での集塵効率を計算すると、ほぼ10%(2.5kV)および40%(4.5kV)であった。集塵効率を計算するとき、噴霧器から出る胞子のすべてが集塵用のESPセルに到達するものと仮定する。しかし、噴霧器の排出口と拡散乾燥機との間で著しい胞子の濃縮/損失が発生したことが観察された。さらに、拡散乾燥機内でも、ある程度の量の胞子の濃縮/損失が予想された。実験の時点では、これらの影響による胞子の損失量を定量化することができなかった。したがって、前述の集塵効率は下限の推定量と考えるべきであり、おそらく実際の効率ははるかに高い。] [0038] ワイヤ/板集塵器設計 IRビームとスループット整合するように、より小さい領域に浮遊胞子を濃縮するために、平行板ESP集塵器の代替設計を研究した。単一のタンタル・ワイヤ(直径8ミル)を接地板にスポット溶接することにより、ESP集塵器セルを修正し、高電圧で動作させた。ワイヤが接地板に垂直に突出し、空気流中にほぼ2.5mm突き出た。この2.5mmは、HV集塵板と接地集塵板との間のギャップ間隔の半分であった。ワイヤとHV板の間で生成された高度に局所化された電界により、HV板上に集塵された胞子は、ワイヤとは正反対のはるかに小さい領域に濃縮された。集塵された胞子のR−AIRスペクトルを収集するのに使用された2つの異なるビーム・サイズで、集塵後にESP集塵器板上に濃縮された胞子が観測された。大きい方のビームは直径が6.5mmであり、小さい方のビームはIR顕微鏡によって生成され、直径は0.5mmであった。板上のBGスポットは直径がほぼ3mmであり、合計ほぼ2.5×106個の胞子に対応した。集塵された試料のサイズは6.5mmのビームのサイズよりも小さかったので、このビームの断面領域の一部分は胞子探査には利用されず、したがって、検出信号は最適値よりも小さかった。しかし、直径0.5mmのビームでは、IRビームは試料サイズ内によく集光し、したがって、このビームの断面領域のすべてが利用され、BG胞子の同じ試料に対してより大きな信号が生成された。] [0039] 真にスループット整合した検出システムでは、試料の集塵領域は、光プローブ・ビームの断面領域に等しい。したがって、0.5mmのビームが集塵された試料とスループット整合していた場合、集塵領域内に含まれる胞子のみが、同じスペクトルを生成するのに必要とされるはずであり、結果として生じるスペクトルは、同じ強度すなわち最大ピークの0.1倍の吸収になるはずである。通常のIR分光計で10−3の強度の吸収帯が規定通りに検出されると考えると、この実験用の真にスループット整合した検出システムでは、検出限界は、ほぼ103個の胞子になるはずである。比較すると、バイオアッセイ技法には、検出するために最低限105個の胞子が必要となる。したがって、直径0.5mmのIRビームとスループット整合した、ESP法を用いて集塵されたバイオエアロゾルは、その検出限界が、バイオアッセイ・ベースの検出システムよりも100倍優れたものになるはずである。] [0040] 結論 浮遊胞子および浮遊微生物を集塵するための静電集塵(ESP)法を、in−situ光学分析能力と組み合わせて、新規なリアルタイムのバイオエアロゾル集塵、検出、および識別のシステムを実現した。プロトタイプのESP集塵器セルを製作し、エアロゾル化したBG胞子で試験した。ここで集塵板の反射・吸収IR分析は、胞子の集塵および検出がどのようにして遂行されたかを示した。さらに、我々の結果では、光プローブ・ビームとのスループット整合を最適化して、現行のバイオアッセイ技法における限界の100分の1の低さの胞子検出限界を達成するように、いかにしてESP集塵法を設計することができるかを示した。] [0041] 特許法の規定により、本発明の動作の原理および態様を、その好ましい実施形態において説明し、示してきた。しかし、本発明は、その精神または範囲から逸脱することなく、具体的に説明し図示したものとは異なる態様で実施してもよいことを理解しなければならない。]
权利要求:
請求項1 粒子上に誘起された静電荷の力を使用して、気体から集塵面上に前記粒子を集塵するように構成され、本体を有する静電集塵器と、前記静電集塵器に結合され、前記粒子を検出するためにビームを用いて前記粒子を探査するように構成された光プローブとを備え、前記静電集塵器の前記本体は、前記ビームが前記光プローブから前記集塵面に進むことができるような幾何学的形状を有する、気体中に浮遊する粒子の検出システム。 請求項2 前記光プローブは、近赤外、中赤外および遠赤外プローブから成るグループ、紫外領域から前記近赤外領域のレーザを使用するラマン・プローブ、紫外光プローブ、可視光プローブ、蛍光プローブ、テラヘルツ光プローブ、ならびにレーザ・プローブから選択される、請求項1に記載の検出システム。 請求項3 前記光プローブは赤外線分光計である、請求項2に記載の検出システム。 請求項4 前記ビームは、反射モードまたは伝送モードで前記集塵面に進む、請求項1に記載の検出システム。 請求項5 有機粒子または無機粒子を含め、エアロゾル化した任意の粒子を検出することができる、請求項1に記載の検出システム。 請求項6 浮遊微生物および/または浮遊生物戦争兵器である粒子を検出することができる、請求項5に記載の検出システム。 請求項7 前記静電集塵器本体の前記幾何学的形状は、前記ビームが前記集塵面に進むことができるようにするアクセス構造体を含む、請求項1に記載の検出システム。 請求項8 前記アクセス構造体により、前記ビームは前記本体中を進むことができる、請求項7に記載の検出システム。 請求項9 前記アクセス構造体は、前記本体内に窓を有する、請求項8に記載の検出システム。 請求項10 前記アクセス構造体は、前記ビームがそれを通って進むことのできる材料を含む、請求項7に記載の検出システム。 請求項11 前記静電集塵器本体の前記幾何学的形状は、前記ビームが前記集塵面に進むことができるように形成されている、請求項1に記載の検出システム。 請求項12 前記静電集塵器本体の前記幾何学的形状により、前記ビームは、前記光プローブから前記集塵面に直接進むことができるようになる、請求項1に記載の検出システム。 請求項13 前記静電集塵器および前記光プローブの各構造体は協働して、前記粒子のリアルタイム検出を可能にする、請求項1に記載の検出システム。 請求項14 前記集塵面は、前記静電集塵器の前記本体上に配置される、請求項1に記載の検出システム。 請求項15 前記光プローブは、検出された前記粒子を識別することができる、請求項1に記載の検出システム。 請求項16 粒子上に誘起された静電荷の力を使用して、気体から集塵面上に前記粒子を集塵するように構成され、本体を有し、第1および第2の電極を備える静電集塵器と、前記静電集塵器に結合され、前記粒子を検出するためにビームを用いて前記粒子を探査するように構成された光プローブとを備え、前記静電集塵器の前記本体は、前記ビームが前記光プローブから前記集塵面に進むことができるような幾何学的形状を有する、気体中に浮遊する粒子の検出システム。 請求項17 前記電極のうちの少なくとも1つが、前記集塵面上の規定領域内で前記粒子が堆積する構造を有する、請求項16に記載の検出システム。 請求項18 前記規定領域は、前記ビームの断面領域に実質上一致する、請求項17に記載の検出システム。 請求項19 前記少なくとも1つの電極は、グリッド、単一ワイヤ、または複数の単一ワイヤの任意の構成である、請求項17に記載の検出システム。 請求項20 前記第1および第2の電極は、互いに逆極性で帯電されるか、または前記電極の一方が帯電され他方が接地される、請求項16に記載の検出システム。 請求項21 前記電極のうちの1つは、前記集塵面の役割を果たす集塵電極である、請求項16に記載の検出システム。 請求項22 前記電極は、前記ビームが前記電極を通って進むことのできる、薄い金属膜の電極である、請求項16に記載の検出システム。 請求項23 粒子上に誘起された静電荷の力を使用して、気体から集塵面上に前記粒子を集塵するように構成され、本体を有する静電集塵器と、前記静電集塵器に結合され、前記粒子を検出するためにビームを用いて前記粒子を探査するように構成された光プローブとを備え、前記静電集塵器の前記本体は、前記ビームが前記光プローブから前記集塵面に進むことができるような幾何学的形状を有し、前記粒子の連続的または半連続的な集塵および検出を可能にする、気体中に浮遊する粒子の検出システム。 請求項24 前記集塵と検出が空間的に結合しないように、前記静電集塵器本体から分離された集塵面をさらに備える、請求項23に記載の検出システム。 請求項25 前記粒子の前記集塵と検出が前記集塵面に沿って互いに異なる区間で実行できるように前記静電集塵器本体に対して移動可能である集塵面をさらに備える、請求項23に記載の検出システム。 請求項26 前記集塵面は、前記静電集塵器本体に対して移動可能な、回転テープ、回転ディスク、移動可能な板、または任意の他の構造体を備える、請求項25に記載の検出システム。 請求項27 前記静電集塵器が、互いに逆極性で帯電されるか、または電極の一方が帯電され他方が接地される第1および第2の前記電極を備え、前記移動可能な集塵面が、前記電極の一方の役割を果たす、請求項25に記載の検出システム。 請求項28 前記静電集塵器が、互いに逆極性で帯電されるか、または電極の一方が帯電され他方が接地される第1および第2の前記電極を備え、前記移動可能な集塵面が、前記電極間を通過する、請求項25に記載の検出システム。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-06-10| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110609 | 2012-11-06| A072| Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20121106 |
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